The Bard's Tale Trilogy
発売年 : 2019年
発売元 : inXile entertainment
ジャンル : 3D RPG
バーズテイルのオリジナル版が発売されたのは1985年でありまして、それをリマスターして3部作をセットにしてしまったというファンにはたまらない作品であります。お値段は1500円ちょいなので、1作品当たり500円ということになりますね。安い
このトリロジーを発売しているinXileという会社の代表には、初代バーズテイルを製作したInterplay社の代表であったブライアン・ファーゴ氏が就任しています。
今回プレイして驚くほど原作に忠実なのには驚きました。このバーズテイルという作品は愛されてますね
オリジナルモードを少しやってみたんですが、まぁヌルい。
レベルアップまでの必要経験値が少ないとか、スカラブレイの空き家に入るとヒントやアイテムが手に入るとか。バーズテイルはこんな軟弱なゲームではないぞ
という人のために当時の仕様でプレイできるレガシーモードというのがあります。これを設定すればオリジナルのバランスを拡張して快適にプレイできると思いますね。
設定を紹介しておきましょう
Individual Inventory・・・各メンバーは個別にゴールドを持ち、アイテムや装備品も各自で管理することになります。チェックを外すとゴールドとアイテムは各メンバー共通の持ち物になり、持てる数も40個まで拡張されます。
Misc Game Differences・・・バーズテイル1、2、3独自の仕様を適用できます。1の場合はモンスター専用スロット1+6人ですが、2、3になるとこの枠が無くなり7人パーティーを組めるようになります。要するに3のシステムで各シナリオができるか否かという事です。ここのチェックは外さないとローグが役立たずのままですし、追加された呪文なども使えないので苦労することになると思いますね
Game Specific Songs・・・バーズテイル1と2ではバードの歌の効果は潜るダンジョンで威力が変わっていました。難度が高いダンジョンほど歌も強くなる。チェックを外すとバードのキャラLvに応じて歌の威力も上がるようになります
Use Unequipped Items・・・使用すると魔法の効果があるアイテムは装備しないと戦闘などで使えません。このチェックを外すとアイテム欄から使用することができるようになります。ちなみに戦闘中の装備の切り替えなどは不可です。
Automap Disabled・・・オートマップを使用するか否か。チェックを外さないとオートマップは使用できません。今回のオートマップは見たメッセージや固定敵の場所、テレポート先まで詳細に書き込まれるので使わないと攻略は困難を極めるでしょう
Full XP Requirements・・・レベルアップの必要経験値をオリジナル準拠にできます。このゲームは階層の移動などで固定敵が復活するようになっているので、チェックは入れたままでもそんなに苦にはならないと思います
Save at Guild Only・・・チェックを入れるとアドベンチャーギルドでしかセーブできなくなります。バーズテイル1と2ではこれがデフォルトでした。
No Items in Empty Houses・・・チェックを外すと空き家に入ったときちょっとしたヒントとアイテムが手に入る場合があります。まぁこれはチェックを入れたままでも問題ないでしょう
ここで設定した内容は後で変更できないので注意しましょう。どうしても変えたい場合はまたニューゲームからという羽目になります
クラス紹介
今回のトリロジー版では女性キャラも作成が可能になったので是非使ってみてください。とおすすめにありましたのでついでにキャラ紹介もしましよう
・ウォリアー
ほぼすべての武器装備を使いこなし、戦闘能力は一番高い。
4レベル毎に攻撃回数が増える特技を持っているので頼りになる存在である
・パラディン
戦闘能力はウォリアーより若干落ちるが、専用装備もあるので一人は欲しいクラスである。こちらは攻撃回数が増えるのは5レベル毎になっており、魔法は使えない
・モンク
レベルアップと共にACが下がり、攻撃力も上がっていく。何も装備しなくていいので身軽さを生かし先制攻撃も可能というクラスである。
今回モンクの攻撃力が見直されてさらに強力になった。武器にもよるが同じLv20のウォリアーやパラディンは160ダメージを与えるのに対し、モンクは600超を叩き出すという剛拳の使い手である。
反面HPの伸びは悪く、魔法やブレスにはめっぽう弱いのでうまくサポートしてやろう
・ハンター
ハンターはクリティカルに特化したクラスで、レベルが上がると攻撃が当たりさえすれば一撃で敵を倒せるようになる。反面装備品は制限されていてACを下げづらいという特徴がある。正直バーズテイル1の時点では活躍できないと言っていい。
このクラスが輝くのは高レベルになってからなのである
・ローグ
今回一番恩恵を受けたクラスといえばこのローグだろう。
役立たずと言われていたこのクラスはバーズテイル3で様々な特技を与えられ生まれ変わった。
罠外し、アイテムの鑑定、身を隠す特技というスキルが数値化されて分かるようになったので戦闘や捜索時に大活躍する。物陰に隠れた後は背後からの奇襲でクリティカルも可能だ。バーズテイル3はこのクラスがいないとクリアは出来ない
・バード
あらカワイイ
旧PC版ではバードの歌はすぐ終わってしまって正直使いづらかったのであるが、今回は歌い続ける時間というのがあと500分と分かるようになった。
加えて攻撃に使える楽器も豊富に手に入るようになったおかげで、パーティー最強のアタッカーといっても過言ではないだろう。
シナリオが進むたびに歌が強力になっていくのもポイントである。
・カンジャラー
捜索時の罠解除、ダンジョンでのテレポートが使えるクラスである。
あらゆる魔法クラスの基本になるので必ず一度は使うことになるだろう。
・マジシャン
今回のマジシャンは最初から応急処置という回復魔法が使えるようになった。これで序盤がかなり楽になる。加えて魔法レベル7には所持金を全て失う代わりにアドベンチャーギルドに帰還できるセーフティースペルという魔法も使える。このクラスは強化されたというか旧版が微妙な魔法しかなかった
・ソーサラー
カンジャラーかマジシャンのクラスチェンジで使えるようになる上位クラスである。このクラスが重要になってくるのはシナリオ2からだろう。究極の呪文を使えるのはこのクラスのみである。
・ウィザード
バーズテイル1では最上位クラスだったこのウィザードであるが、実は味方の状態異常を治す魔法と召喚魔法ぐらいしか使えなかったのである。今回は強力な攻撃魔法が使えるようになって名前に恥じないクラスになったといえるだろう。
パーティーを組んでアドベンチャーギルドを出発すると、目の前に広がった光景に目を疑ってしまった
うおおこれは凄い!
マンガーによって冬に包まれてしまったスカラブレイの町がこうも再現されてるとは。
寒々とした街並みも見事ですし、遥か彼方にはキリアランの塔も確認できます。PCの進化に感謝しないといけませんね。
道を塞ぐドラゴンの彫像もこのとおり見事に再現出来ております。これは素晴らしいですね。
魔法の効果があるアイテムなどは使用回数が(30)と分かるようになっており、道具屋に一度売って買い戻すとチャージ数が回復するというオリジナル版Apple IIだけにあった仕様も再現していたのは驚きました。
個人的によかったのは魔法の仕様です
旧PC版というのは当時まだ性能が低かったので、魔法を使用するには四文字のコードを打ち込むという方式になっていたんですよね。
ここはグループ攻撃魔法のDragon Breathを使いたい、という事で旧版のコード<DRBR>と打ち込んでみます
これを残しておいてくれたのは感激しました。旧版と同じ感覚でプレイできるのですからね
他にも・・・
旧バーズテイル1ではデータだけ確認され、入手困難だった武器であるストーンブレードが手に入るようになってます。
この武器は石化の効果があるというかなり強い武器であります
なんとさらに幻の武器であったデスダガーまで実装されてる!
どんな敵にもクリティカル可能というこの武器は、あまりに強すぎるというので入手できなくなってたのかもしれませんね